プロフィール

 私は消防というお堅い組織の中で、ゲームの力で来るべき南海トラフ巨大地震での被害を減らそうと、本気で、大真面目に考えています。防災ゲームは災害の教訓を継承する新しいタイプのツールであり、 誰も読まない分厚い防災マニュアルに替わる新しい防災マニュアルです。こんなことを考える私は周りから見れば変わった職員です。こういう部下を持つと上司は大変です(笑) これまでに出会った「私」という人間を表現するのにピッタリな言葉を紹介します。

うろうろアリ

 働き者のアリの中に、働かないアリがいる、という話を聞いたことがありませんか?研究は進み、一見何もしていないように見えるアリも、それぞれ役割を持っていることが解ってきたそうです。エサをせっせと運んでいる 「はたらきアリ」の列から離れて、1匹で歩いている「うろうろアリ」。でもふらふら歩いているうちに、他のアリが気づかなかった大きなエサを見つける・・・。「うろうろアリ」を除いた集団は運んでいるエサが無くなってしまうと、次にどうしたらいいか分からず飢え死にしてしまうのだそうです。
 人間にも「はたらきアリ」と「うろうろアリ」がいるというコーネル大学ジョンソン経営大学院の唐川靖弘氏の「うろうろアリの10箇条」は、まるで私自身の働き方を説明してくれているように感じます。

その1 はたらきアリは「会社」がフィールド。
    うろうろアリは「社会」がフィールド。       
その2 はたらきアリは「上」を見て仕事をする。
    うろうろアリは「周囲」を見て仕事をする。     
その3 はたらきアリは「肩書き」で自己紹介する。     
    うろうろアリは「志」で他己紹介される。      
その4 はたらきアリは「組織」をベースに仕事をする。
    うろうろアリは「個人」をベースに仕事をする。     
その5 はたらきアリは「群れる」ことで安心する。
    うろうろアリは「孤独」を味方にする。       
その6 はたらきアリは「自分の城を積み上げ守る」。
    うろうろアリは「積み上げたものを壊しても飛び出していく」。
その7 はたらきアリは「誰にでもわかりやすい成果」を求める。
    うろうろアリは「一見ではわかりにくい成果」を求める。    
その8 はたらきアリは「相手に勝つ競争」を目指す。
    うろうろアリは「相手と創る共創」を目指す。        
その9 はたらきアリは「チャレンジすること」を恐れる。
    うろうろアリは「チャレンジできなくなること」を恐れる。
その10 はたらきアリはワークとライフを「バランス」させる。
     うろうろアリはワークとライフを「融合」する。      

際者(きわもの)(際物ではなく際”者”)

 「際者(きわもの)」という言葉は、楽天株式会社楽天大学学長の仲山進也氏の造語です。「常識や正解(多数派の考え)」とは異なる「回答(自分なりの考え)」に従っている人のこと、変化が生まれやすい「際」を好んで生息している人、なのだそうです。仲山氏自身も「際者」を自称しており、組織の中心から離れた「際」にいて、他の組織の「際」と混ざり合うことでイノベーションを生み出すことが仕事なのだそうです。上に書いた「うろうろアリ」の話も、仲山氏の著書からの受け売りです。どちらも、ほぼ同じタイプの人間のことです。自分が何者か教えてくれた仲山氏には、救われたような気がしています。

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他にも、ソリタリー、ラン、判断軸に「創造性」の割合が高い人など

 こういう言葉が、短所も長所も特徴も、(自分のことだなぁ)と感じます。

 以前、全国の防災ゲームを集めたイベントに参加してダイレクトロードを紹介していた際、「さすが神戸消防さんは、やっていることの次元が違う、理解がある。」という本気なんだか嫌味なんだか分からないお言葉をいただいたのですが、心の中では(理解があるなんてことは全然なくて、相当に風当たりはきついけどなあ)と思い苦笑いしたのを思い出しました。仕事の特性上、「再現性」と「共感性」に重きを置く組織の中で、「創造性」タイプが生きていくのは大変です。それでも、これまでなんとかやってこれたのは、やはり神戸消防の懐の深さなのかもしれません。

 基本的に「孤独」が好きで、ダイレクトロードで訴えていることと開発者の人間性は真逆なのですが(笑)、私が作った防災ゲームに興味を持っていただいた方々と、ゆる~く連携して、防災教材作りなどで社会のお役に立てればなぁと思っています。私の防災ゲームを見つけてくださった上に、わざわざこのページを覗いてくれている時点で、あなたは「共感の神」か「最強の実行者」か、あるいは私と同じ「創造性」の割合が高い人だと思いますので(笑)

樋口 貴洋(ひぐち たかひろ)

2000年 神戸市消防局 入局

所属団体 一般社団法人防災教育普及協会 
      日本災害情報学会
                                            注 本サイトは個人の責任で公開しています。記載している内容は、上記所属組織や関連団体の活動・見解を代表するものではありません。

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